Design Reference
「北欧っぽいデザイン」を作るときに
参考になるサイト3選とポイント
どうやったら「北欧っぽいデザインになるんだろう」と思いますよね。
ミニマルでナチュラルが魅力の北欧デザイン、時代を問わず長く愛されています。
白っぽいだけではなくて、案外カラフルだったりして、
ミニマル?? ナチュラル?? とその奥深さについつい深掘りしたくなってしまいます。
今回は、「北欧デザインの空気感」を学ぶのに役立つサイトを3つ厳選して、
それぞれのサイトをもとに、北欧っぽいデザインらしさを読み解いていきたいと思います。
北欧デザインとは、「静かな機能性」のデザイン
北欧デザインの核にあるのは、ミニマル、自然、光、機能性の4つの軸があるといえるでしょう。
「必要なものだけを残す」というデザインにおいての究極の美学が北欧デザインには宿っています。
余白は何も「高級感のための演出」だけと言うわけではありません。見る人を疲れさせないための配慮とも言えます。
自然光・素材感・静けさが、安心感と信頼感を作り出すのです。
シンプルに作っているようなサイトほど、その辺り、実は細かく設計されているのです。では順番に見ていきましょう。
参考サイト3選
Site 01
Nordic Design Gallery
「選び抜かれた感覚」が信頼を作るサイト
北欧系Webデザインのアーカイブサイト。トップのコピーは短く、説明よりもキュレーションの精度そのものを権威にしています。
国別・カテゴリ別の分類と余白の使い方が秀逸で、「審美眼へのアクセス」を売っているような設計思想があります。
参考にしたいポイント
- —グレーや生成りを使った柔らかい色設計(白だけで終わっていない)
- —情報を詰め込みすぎない一覧構造
- —“説明”ではなく”選定”で信頼を作る考え方
Site 02
Tekla Fabrics
「長く使える生活」を売っているブランド設計
コペンハーゲン発のホームテキスタイルブランド。アートと建築から着想を得た、機能的でタイムレスなプロダクトを展開しています。
“売り込み感”を消すことで高級感を成立させており、商品ではなく「静かな暮らし」を見せる写真設計が際立っています。
商品ページのコピーも “Soft and fresh bedding” など、感覚と用途が近い言葉で統一されています。
参考にしたいポイント
- —呼吸できるような余白の取り方
- —光を感じる柔らかな写真の温度感
- —少ない言葉で世界観を伝えるコピー設計
Site 03
Fuglen Coffee Roasters Tokyo
北欧文化を、日本の空気感に翻訳しているサイト
1963年オスロ創業。カフェバー、スカンジナビアンデザイン、カクテルバーを融合した独自コンセプトを東京に持ち込んでいます。
1940〜70年代のノルウェー家具を空間に取り入れ、「ずっと前からそこにあったような」懐かしさと静けさで独自性を作っています。
世界観だけで終わらず、卸ページでは生産地訪問・焙煎技術・器具選定まで実務的な支援内容も明記されており、信頼形成が実務に接続されている点も秀逸です。
参考にしたいポイント
- —古さや経年感を活かすビジュアル設計
- —「おしゃれです!」という圧が弱い距離感
- —世界観だけで終わらず、実務導線まで設計されている点
「北欧っぽいデザイン」を作る3つのポイント
3つのサイトから共通して読み取れる設計思想を、自分のサイトに活かすためのポイントとしてまとめました。
Point 01
余白は「呼吸」として設計する
北欧デザインの余白は、高級感の演出でも装飾でもありません。見る人を疲れさせないための配慮です。
ぎゅっと詰め込まれた画面は、それだけで圧迫感を生む。余白があることで、ページに「間」が生まれ、
読む人がリズムよく情報を受け取れるようになります。「何もない空間」ではなく「呼吸できる空間」として
余白を捉えると、設計の仕方が変わってきます。
Point 02
生活感を、少しだけ残す
北欧デザインは「完璧に整えすぎない」という感覚を大切にしています。
木の質感、光の柔らかさ、少しの経年感——そういった生活の気配が、親密さと信頼感を作ります。
Tekla Fabricsが「商品」ではなく「静かな暮らし」を見せているように、
生活感をほんの少し残すことで、見る人は自分の日常に重ねて想像しやすくなります。
整いすぎると、遠くなる。それが北欧デザインの逆説です。
Point 03
ジャンプ率は低く、でも余白はしっかり
北欧系のサイトは、見出しと本文の文字サイズの差(ジャンプ率)が控えめです。
大きく叫ぶのではなく、静かに語りかける。それが「圧の弱い信頼感」を生み出します。
その代わり、見出しと本文の間の余白はしっかり確保されている。
サイズではなく余白で「ここが切れ目だ」と伝えるのです。
情報を削るのではなく、整理して見せる——その設計思想が、静かなのに伝わるサイトをつくります。
おわりに
一見すると静かで控えめなデザインですが、その裏側には「使う人への配慮」という強い設計思想が流れています。
圧は弱いのに、確かな信頼感がある。情報が溢れかえる今の時代において、そんな北欧デザインの引き算の美学が、私たちの心に心地よく響くのかもしれません。
「何を見せないか」を念頭に。
クリエイティブを深めるヒントになれば幸いです。
